拘りを捨てて

俳優を育てる立場の人達にとって、最低限知っておかなければならない人物がいる。
まぁ、絶対知っていなければいけないわけでもないが・・・・・
 
スタニスラフスキーとブレヒト。
近代の演劇史には必ず登場する。興味のある人は調べてみてはいかがかな。
私なりの解釈になるが、簡単にいえば・・・・・
 
スタニスラフスキー 自らの肉体を役に提供し演ずる。
ブレヒト      俳優が役になりきり演ずる。
 
私は30年以上前に、ゼン・ヒラノさんのワークショプを受けた経験がある。
彼の経歴も興味のある方は調べてみたらいいと思う。
 
どんな人が何を信じて芝居をどう教えていても、それはそれでいいと思う。
なぜかと言えば、それぞれに正しいところがあるからだ。
 
さてなにが伝えたいかと言うと、私は舞台俳優を志す人と仕事がしたい。当たり前ですが。
舞台を志す人たちに求めていることは、技術と個性。
ダンスや歌は何といってもレッスンに懸ける時間の積み重ねが左右する。しかし・・・・・
芝居がどうすれば上手くなれるかと言えば、これだという方法論がない。
沢山の本を読む、芝居を観る、ワークショップを受ける、発声の訓練をする・・・等々。
スタニスラフスキーもブレヒトもゼン・ヒラノも共通している事がある。
「肉体と感情の解放」
解り易くいえば、自意識をいかにすてるかだ。自意識を捨てる? え~と・・・
恥ずかしいと思う事をぬぐい去る かな?
 
今 いろんな人達が演劇のワークショップを開催している。私もそのひとりだが・・・
ただ以前からなんとなく違和感があった。なにかが違う 他の人達と・・・
ワークショップは演劇界の底辺を広げるものだと思っている。
だから、素人の方や色々な職業のかたがたが対象になっている。
勿論 プロを目指す人達にも行う。他の方々もここまでは同じなのだが・・・ところが・・・
すべての方々とは言わないが、話を聞いてみると、ほとんどの方々が内容を変えているのだ。
一般用とプロ用に。 これにはびっくりした。私には出来ない。
 
私のワークショップの内容は、対象が子供でも、一般の方でも、お年寄りでも、プロを目指す人でも変わらない。
身体を温めるウオーミングアップから始まって、発声をし現実に上演された作品の一部を・・・・・
無論それぞれにかける時間は異なるし、ウェートも違う。しかし内容は同じ。ではなにが違うかっていうと・・・
対象になる人達に対する接し方が、天使と悪魔?鬼?ぐらい違う。・・・らしい・・・
 
以前にも書いたが、自分が経験したことが下地?トラウマになっているようだ。
バレエの稽古場を探し20か所ぐらい見学してまわった。新宿歌舞伎町コマ劇場の屋上にあったスタジオに。
私は見学していて突然先生に切れられた。
「あなた見学にきたんでしょう。!!もっと真剣にみなさい!!!!!!」と。
その時に感じた。
「ここでレッスンすれば上手くなれるかもしれない。」と
後日談。どうやら始まる前に私が余計?な事を言ったからだったらしい。
「舞台でミュージカルがやりたいです。」と。
またまた後日談。
「バレエのスタジオにくる人はみんなバレエをしたいから。本心は美容的にとか、ダンスの基礎はバレエだから、
 とかいろいろあるけど、みんな真剣に見てほしいから本心は言わないのよ。私も余計な事を考えたくないから、
 私のスタジオに通う人は、みんなプロのバレエダンサーになりたいと思ってると思って接してるのよ。」と。
少し?自慢 こんな経緯があったにも関わらず一年後、午前中のプロクラスへの参加のお許しがでた。
嬉しかったが・・・レッスン内容は多少高度になるのだが、意識レベルが違う。怖いぐらいに。
当たり前か。皆さんプロなんだから。
 
話をもとにもどそう。
 
舞台人に必要な要素は別の職業でも役に立つ。あるいは必要とされている。
と言うことは反対もそうで、普段のなにげない事でも、俳優には役にたつといえる。
これを 経験と一言でかたづけるか、意識しているかどうかで成長の度合が変わる。
 
今日はまとまりのないブログになってしまった。
 
何が言いたかったかと言えば・・・
長年偉そうに 「自意識を捨てろ!!!」と喚き散らしてきた私が、自分の自意識を捨て切れない事に
苛立ちがある。間もなく劇団の落ち着き場所が決まり、いよいよ腰を落ち着けてスタートする。
私も過去の事に拘らず、未来を見据えて進んでいかなくてはと、思っている。できるかなぁ~。
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